レッスンの話題を続けます。
一方、ピアノ歴が先の彼より数年長い女の子。
日頃は練習課題を弾いていますが、何かで発表する機会には自分の好みが割合しっかりあって、時に具体的に作品名も挙げてくれます。
今は現代の日本人作曲家による某「かっこいい曲」を練習しています。(笑)
こどものために作られた作品ながら、近代的な和声と歯切れ良いリズム、ビート感が「かっこよさ」を生み出しています。
楽譜上は全て8分の6拍子で記譜されているのですが、その中に4分の3拍子のリズム系が交錯しています。
また別の箇所では更に捉えにくいリズムが登場。
しかし、そこの部分は8分の5拍子、8分の7拍子で解釈すると謎が解け、拍子感を生かして弾くと目からウロコ。
その辺りを見極めて指導すると、その「かっこよさ」がスムーズに表現できるようになりました。
文字にすると大変難解ですが、これらをレッスンでは基本の拍子感を身に着けることから始め、リズム打ち練習のトレーニングを経て、片手づつピアノで弾き、通常の両手演奏へと自然に繋げていきます。
変拍子を用いた楽曲の「かっこよさ」を別の作品でも感じてもらおうと思い、秋のリサイタルで演奏したヒナステラの一部を先日レッスンの終わりに弾いて聴かせました。
そして後日、保護者の方が「“この前、リサイタルの中の曲がまた聴けてすごいラッキーやった!”と喜んでました」と話してくださり、家で報告するほどしっかり心に留めていてくれたんだ…と、とても嬉しくなりました!
皆さん、それぞれの自分の感性を大いに生かして、思いっきり表現していって欲しいと願います。