誕生日おめでとう!

世界中の6月11日生まれの皆様、誕生日おめでとうございます!

何を突然に?って感じですが、音楽史に作曲家・指揮者で、本日、生誕156年の方がおられます。

ドイツのリヒャルト・シュトラウス!

ウィンナ・ワルツで有名なヨハン・シュトラウスではありません。(笑)

 

リヒャルトは、宮廷歌劇場管弦楽団の首席ホルン奏者である父親フランツから、4歳で音楽の手ほどきを受け、6歳で作曲をするという神童ぶりを発揮します。

この父親、モーツァルト、ハイドン、ベートーヴェンと言ったドイツ・オーストリアの系譜の作曲家を尊敬し、同じく、シューベルト、ウェーバー、メンデルスゾーンなども高く評価していたにもかかわらず、同世代のヴァーグナーには大変否定的であったそう…

しかし、息子リヒャルトは父に忠実でモーツァルトのシンフォニーを心から崇拝する一方、後にヴァーグナーの楽劇の継承者として大成したのは、皮肉なような不思議な感じがしますね。

また、ヴァーグナーのオペラ「タンホイザー」を指揮した時、主役のソプラノ歌手と恋に落ち、結婚したことや、そもそもファーストネームもヴァーギナーと同じ「リヒャルト」!

 

それはともかく、オーケストラの表現の幅を格段に拡げる書法で書いた、「ドン・ファン」「ツァラトゥストラはかく語りき」などの交響詩、その表現法をオペラにも生かした「サロメ」「薔薇の騎士」など傑作を生み出しました。

歌曲の分野では200曲以上の作品を残し、詩の韻律や内容を重視したことは勿論、天才肌と思わせる見事な転調の処理、ピアノパートが独立した作品としても成立するほどの完成度の高さを誇るなど、R.シュトラウス独自の世界を創造しています。

 

その中から、ヘルベルト・フォン・ギルムの詩による「8つの歌」の第1曲「献呈」を選びました。

21歳で完成させた初の歌曲集ですが、この「献呈」は18歳の時の作品とか。

真心をもって愛に目覚めさせてくれた人へ感謝を捧げ、高らかに歌い上げる瑞々しい音楽。

85歳で生涯を閉じたR.シュトラウスの音楽人生の中で、若き日の記念碑のように思います。

 

岩田隆子先生がドイツリートのリサイタル(ヴォルフ、ヴァーグナー、ベルク、R.シュトラウス)を開催された折、アンコールで歌われた1曲をUPします。

記録用映像のため、クリアではありませんが、お許し下さい。