昨日はショパンの「ノクターン」をレッスンしました。
その中で今回はトリルのお話を…
トリル(trill)は「tr」」と表記される装飾音のひとつで、記譜されている音とその1つ上(音楽用語では2度上)の音を交互に素早く細やかに繰り返すものです。
例えば[ド]の音にトリルがついていたら、「ドレドレドレドレ…」と言う風に。(バロック期の作品は2度上の音から始め「レドレドレドレ…」にな
ることもあります)
ただ、適当に反復したら良いのではなく、元の音符の長さや、その曲のテンポによって、ふさわしい数が決まってきます。
また、即興的に聴こえるのがカッコイイのですが、実はしっかり計算されていないとツジツマが合わなくなったりします。
奏法としては、ここでも腕や手首を柔らかく保って、指が繊細に、自由に動くように心がけます。
運指(実際使う指番号)が幾つか考慮できる場合は、弾く人が動かしやすいものを選択します。
そして、鍵盤に指を乗せ、ほんの少し沈ませた位から弾くとデリケートなトリルが可能に!
ノクターンのレッスンでは上記に気をつけながら、まず、均等な間隔でトリルを弾き、次に強弱をつけ、そして最後に情緒と即興性が表現できるように、ほんの少しテンポを揺らす練習を前回の課題のひとつにしていました。
そして、今回のレッスンで聴くとその成果がバッチリ!
とてもきれいなショパンになっていきました。
装飾ひとつにもセンスが必要ですね!
他の課題もあるので、それらをマスターしながら、仕上がっていくのを楽しみにしています。