今回は連弾での演奏を選びました。
1台のピアノを2名以上で弾くことを連弾と言いますが、2名は単純計算:4つの手なので4手連弾、3名は6手連弾と呼びます。
6手の作品は、楽譜が手に入り、演奏されることがあるのはラフマニノフやスメタナに数曲ある程度ではないでしょうか?
4手の作品ですが、オリジナルの楽曲もあれば、バレエやシンフォニーなどのオーケストラ作品の編曲もあり、またピアノ練習の過程で生徒と先生による学習用の連弾教材などに分類されます。
私の門下生コンサートでは、ソロと共に連弾のコーナーを設け、可愛いい作品から本格派まで、アンサンブルなわではの醍醐味を生徒さんにもお客様にも味わって頂いてきました。
さて、そんな連弾曲からまず、ブラームスのはじめに「ハンガリー舞曲」をお届けします。
悩ましげなメロディーに魂が揺さぶられ、血が湧き、熱き胸躍る音楽です!
ヴァイオリニストのレメーニとドイツ各地を演奏旅行したブラームス。
その時に触れたロマの民族音楽の虜になり、楽譜に書きとめ、それを元にピアノ連弾曲に編曲しました。
次々と大人気を博したハンガリー舞曲は全部で21曲に。
ところが余りの評判に嫉妬したのか、レメーニから訴えられ「盗作だ!」と裁判沙汰になったとか…
しかし、伝統的な音楽の「編曲」と記してあり、「作曲」ではないとの理由でブラームスの勝訴に終わったそうです。
そしてブラームス自ら、何曲かをピアノ独奏やオーケストラ用に更に編曲したものも多くの人に愛されています。
また、この作品に刺激されたドヴォルザークは「スラヴ舞曲集」を作曲したとか・・・
名曲揃いのハンガリー舞曲ですが、今回は第4番を岡さゆりさんとの連弾でお聴きください。
もうひとつはファンタジーの世界。
チャイコフスキーの3大バレエ音楽と言えば、「白鳥の湖」「眠れる森の美女」そして、この「くるみ割り人形」。
オーケストラの組曲としても有名なこの作品をピアノ連弾編曲版で演奏しました。
ホフマンの童話「くるみ割り人形とねずみの王様」を題材にしたおとぎの世界が繰り広げられますが、ストーリーはご存知ですか?
クリスマス・イブの夜、少女クララは親戚のおじいさんから「くるみ割り人形」をプレゼントされます。
深夜に、はつかねずみの大群と兵隊人形たちの戦いが始まり、指揮官であるくるみ割り人形が危機一髪のところをクララが助けたのです。実はくるみ割り人形は魔法にかけられた王子で、元の姿に戻り、助けてくれたお礼におとぎの国へ招待します。
お菓子の国では二人を歓迎し、「チョコレート:スペインの踊り」「コーヒー:アラビアの踊り」「お茶:中国の踊り」「葦笛:フランスの踊りなど」色々なダンスが繰り広げられます。
今回は「トレパーク:ロシアの踊り」「金平糖の精の踊り」「花のワルツ」をお届います。
堀之内真理子さんとの連弾です。
(3曲目・花のワルツは途中からになります)